火星に治癒力を。NASAのアイディアで火星を暖めてあげよう

火星って「赤いの惑星」ってあだ名というか別名がついていて、その赤褐の色から温かいイメージがあると思うんですが、実は平均温度がマイナス60℃前後なんですよね。

火星には四季あるので夏は最高で20℃くらいまで上がりますが、大気が薄くて熱を保つことが出来ないので夜になればまたマイナス0℃くらいになります。

ちなみに火星の一年は687日、それぞれの季節は約6ヶ月から5ヶ月続きます。(687日かけて太陽の周りを一周)長いですね。

地球の大気は窒素が78%、酸素が20%くらい。火星は95%が二酸化炭素。火星に地球のような大気がないのは磁場がないから。

およそ42億年前に火星の磁場は消えたとされています。そして未だにその原因はわかっていません。質量が少ないからだとか、災害が起きたからだとかいろいろ言われていますが、明確な原因はわかっていない。

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太陽風という名の10万℃を超える粒子の嵐にさらされる火星


火星にはかつて海があり酸素も豊富で、人間が住める条件を満たしていました。今の地球の前身のような惑星です。


地球が生命体を形成しつつある間に、火星は逆に生命の生存の条件を少しずつ失っていきます。


磁場を失った火星は太陽から止めどなく吹き付ける強力な太陽風粒子をもろに受け、水や酸素の消え失せた今のような形で存在しています。


太陽風とは風とあるので、想像しにくいとは思うのですが、温度は最低でも10万度以上、風速は毎秒サイテーでも数百km。毎秒です。想像もできません。。


最低と表現されるのは太陽フレアの大きさによって大きな差があるためです。太陽フレアとは太陽の表面で起こる爆発現象のこと。スカートのすその広がりを英語でフレアといって、形が似ていることからそう呼ばれいます。


今の火星は二酸化炭素が95%、極寒で岩だらけの到底生命が存在できる惑星ではなくなってしまいました。しかし、人はいつの時代でも他の惑星へのロマンを抱いています。

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科学者はあきらめない。太陽−火星間に人工の磁場装置を浮かべる


科学者たちはもう一度火星を居住可能な星に出来ないか、と可能性を模索しています。私は地球の中で守らていたいのですが、多くの人は地球を飛び出して冒険したいと思っているようです。


そんな中、NASAはこの可能性に斬新で大胆で奇抜なアイディアを掲げました。なんと太陽と火星の間に人工の巨大な磁気装置を浮遊させて、「火星自身の治癒能力を発揮させ大気を回復させよう!」というものです。


人工の磁気を盾にして火星へと向かう太陽風を遮断します。


NASAの判断では、太陽風の影響がなくなるなれば火星の大気は回復し、十分にな厚さになると火星の気温が4℃上がる、そして次第に南北両極にある極冠が(ドライアイスの塊)が溶けて大気となり火星の地熱を閉じ込める。


シンプルな例えで言えば「グリーンハウスを惑星規模で」再現できるだろうということです。


惑星一つを守れる巨大な磁場装置を人が作れるかどうかは、空想と理論に留まっていますが、太陽風を含む「宇宙線」を遮断するための小型の磁気装置の研究は進められています。


磁気装置は宇宙空間で任務を遂行する宇宙飛行士や宇宙船を守ってくれます。まずは小規模の形から開発、うまくいけば大規模な、火星を丸ごと守る盾を作ることも可能になるわけです。

そして火星の本来の治癒力を、辛抱強く見守ります。


火星への人類到達はすぐそばに来ています。そして人類が定住できる時もそう遠くない未来に来ているかもしれませんね。

Posted by MIC