神嘗祭ってどんな事をするの?新米の収穫祭・新嘗祭との違いもピックアップ

「神嘗祭」をご存知でしょうか。

三重県にある伊勢神宮でやってる収穫祭です。伊勢神宮は神道の神社の総本山。

カトリックで言えばヴァチカンにあたる、聖なる場所です。

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伊勢神宮はパワースポットの中では日本一と言えるかもしれません。

都心のど真ん中にある明治神宮と比べるとその立地条件から参拝者は少し劣るようですが、神社に少しでも興味ある方にとっては、一生に一度は訪れるべき場所の最上位に入る神社だと言えるでしょう。

伊勢神宮の参拝者は神宮の職員(衛士:えし)さんが手動で数えてるそうで、過去には1400万人以上に達したとか。(平均では毎年800万~900万のようです。)

ちなみに明治神宮には毎年1000万以上、これはおそよの数字で正確に参拝者を数えるとさらに増えるよう。まぁ立地を考えれば当たり前ですね。

伊勢神宮には天皇家の祖先(実は神話の中の女神だったりする)が祀られて(まつられて)います。

この女神の名前を天照大御神(あまてらすおおみかみ)といいます。

個人的には神話の中の女神を祖先とする、というのに違和感を感じられずにはいられませんが、今更誰も変えることは出来ないでしょう(笑

伊勢神宮はどんな境遇にあっても滅びずに続いている、世界一古い王朝:天皇家の始まりとも言えるので、これがパワースポットと呼ばれる所以の一つにもなっているのかもしれません。

最近ブームになってる御朱印を集めている方も少なくないのではないでしょうか。

当の私も集めているのですが、伊勢神宮のオリジナルの御朱印帳は、とっても人気が高くて、伊勢神宮の御朱印帳を持つと運気やエネルギーが上がるとも言われています。

オリジナルはその場に行かないと手に入れられないので、行くときはチェックしようと思っています。

伊勢神宮はこれだけ知名度も高いにも関わらず、実際は知らないことの方がまだまだ多いのも事実。

特に「神嘗祭」に対してはあまり理解していませんでした。そもそもいつ頃行われているのかさえも知らない始末…なので、まず「神嘗祭」とはどんなものなのか見ていきたいと思います。

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神嘗祭がなければ他の行事は存在しなかった

神宮という場所では、これでもかっというほどの、行事やお祭りがありますが「神嘗祭」は神宮の恒例のお祭りの中でも、核をなす最も重要な祭り。

その他の行事や祭りはこの「神嘗祭」がなければ行われない、もしくは存在さえしなかったものばかりです。

このお祭りは、その年に収穫された新穀(しんこく:新米のことです)を最初に、天皇の祖先、天照大御神(あまのてらす・おおみかみ)に捧げて、収穫を感謝するもの。

シンプルに言うと収穫祭、アメリカとカナダでいう所の「Thanksgiving:サンクスギビング」です。

神嘗祭で覚えて起きたい言葉は2つ。

「由貴大御饌」⇒ ゆきのおおみけ:神様の食事です。朝と夕方と分かれます。
「奉幣」   ⇒ ほうへい:神様にささげる物をすべてこう言います。

です。

「神嘗祭」は、諸神に先立ち収穫の感謝を天照大神に捧げて、その翌月11月に天皇陛下が新嘗祭を行い、天神地祇すべての神々に対して、収穫を感謝するものです。

天皇を拝み、お米を主食として生きてきた日本人にとって、神嘗祭は今でも重要な行事となっているわけです。

今は10月17日に宮中と伊勢神宮にて行われていますが、伊勢神宮へ天皇が神嘗祭に行くことはなくて、天皇の使いが行ってお祭りが行われます。

天皇家はお正月の時期には訪れるようですけどね。

神嘗祭はお祭りなのですが実際、儀式そのものは真夜中の参拝停止時間中に行われるので、残念ながら一般の人は見学はできないとのこと。

身内だけの祭り、のようですね(笑

でも、奉幣のように参拝時間内の祭典であれば、参道から見ることができます。

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どちらも食に感謝するお祭り!神嘗祭と新嘗祭の違いをピックアップ!

神嘗祭については、何となくイメージしていただけたでしょうか。

でももう一つ同じ伊勢神宮の祭典で、「新嘗祭」というものがあります。

「新嘗祭」はにいなめまつり、または、しんじょうさいとも読んで、「新」は新米を「嘗」は奉る(たてまつる⇒ささげること)ことを意味してます。

収穫された新米を神に捧げて、その恵みに感謝し、国の平和と国民の繁栄を祈ります。

でも、あれ?どちらも農作物に感謝するなら同じじゃないの?何が違うの?と思ってしまいました。

確かに収穫物に対して感謝をするという点では両者ともに同じです。

何が違うのかというと、この感謝祭が行われる時期と場所、誰に対して行われるかということです。

具体的には、「神嘗祭」は、10月17日に宮中と伊勢神宮で執り行われて、その年に最初に実った稲の穂を、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に捧げます。

一方で、「新嘗祭」は、11月23日に宮中で行われて、新米を日本各地の神様に捧げます。

この時、天皇家の皆さんもこの新米を食べることで収穫に感謝する感謝祭というわけです。

ここから、11月23日の勤労感謝の日がきているんですね。

こんな知識をもって参拝したら、いつもとは全然違う観点から参拝できて、色んな発見ができるかもしれません。

今はコンビニでもどこでもお米を買える世の中。食に対して、感謝する、ということを思い出させてくれる行事は大事ですよね。

神嘗祭、アメリカやカナダのように、日本も国を上げて盛大にもっとやったらいいのに、と思う今日この頃です。

今日のご飯はゆっくり、一口一口味わいながら食べようと思います。

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Posted by MIC