欠けた食器は必ずしも縁起が悪いわけではない!?文化のジレンマ

「あれ?このお茶碗、よく見たら欠けている・・」そんな時、あなたならどうしますか?

 

「欠けた食器は縁起が悪い」という言葉を信じている人は結構いるでしょう。ですがなぜ縁起が悪いと言われているのかというのは所以がいくつかあって答えが一つに絞られているわけではありません。

 

単純に、口元に怪我をしてしまう可能性があるため「危険」というのは理解できますよね。

 

今回は、「欠けた食器は縁起が悪い」と言われるいくつかの理由、また処理方法についてご紹介します!

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欠けた食器は必ずしも縁起が悪いわけではない?

風水やスピリチュアルの世界では、欠けたり割れたりしてしまった食器は「自分自身に災いが起きないよう身代わりとなってくれた」と考えられています。

 

特に、スピリチュアル的に考えた場合、食器が欠ける事は決して悪い事ではありません。

 

さらに、食器類は家庭に溜まっている厄を吸い取ってくれるもので、欠けたり割れたりすることは守護霊からの「家庭運に気を付けて」というサインといわれています。

 

人が亡くなった際に行う「茶碗割」を連想させる?

「茶碗割」という言葉をご存じですか?

 

故人が使用していたお茶碗を出棺時に割る儀式の事です。

 

これは、故人が亡くなった事を理解できずに、戻ってきてしまう事を防ぐために行われているものです。

 

戻ってきても、あなたのお茶碗は無いですよ、と亡くなった事を教えてあげるための儀式です。

 

この「割茶碗」を連想してしまうため、食器が欠けたり割れたりすること自体が「縁起が悪い」というイメージに繋がってしまったともいわれています。

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欠けてしまった食器は捨てちゃった方がいい?

「食器が欠ける」という現象は様々な考え方で「縁起」や「運気」などと紐付けられています。

 

日常に密接した道具なので解釈にいろいろ納得させられるような理由がありますが、私個人的には継続して使用することはあまりお勧めしません。

 

欠けてるのを気にしながら毎回ご飯を食べるのはあまりいい気分ではないですし、やっぱり欠けているので使うのを避けて食器棚の一番下で眠ってしまうのがオチです。潔く

 

「ありがとう。」

 

と、感謝の気持ちを込めて処分するのが一番いいと思います。

 

その際に、上からお塩をかけてから、または塩水にしばらくつけてから処分するのがいいという方もいます。浄め(きよめ)の意味があるようです。

 

「欠けた食器は縁起が悪い」と言われる所以は他にも様々なものがあります。

 

しかし、個人的には怪我したら大変ですので、すぐに捨てて新しいものへ買い替えます。

 

家には小さい子供がまだいますので、余計にそう思ってしまいます。

 

でも、どうしても思い出のあるお気に入りの食器等なら花瓶やペン立て、飾りとして再利用するのもいいのかもしれませんね。

 

あくまで個人的な意見です。

 

記念品の食器やお気に入りの物なら「金継ぎ」で生き返させることも出来る

金継ぎとは、割れたり欠けたりした器を漆(うるし)で接着・補修して継ぎ目に金粉をまいて仕上げる日本の伝統的技術です。

 

補修した後の継ぎ目に出てくる金の細い線が元のものと違った表情を作り、ちょっとしたアート作品のようにもなります。

 

実際に海外ではひとつの「アート」として最近は注目を浴びているようです。

 

金継ぎの依頼を受けている業者は全国各地に結構あります、地域によって値段は違うようなので事前に電話で聞いてみるもいいでしょう。

 

業者に頼めば割れ、ヒビ、欠けの状態で価格が3000〜15000円と幅があります。

 

もちろん複数のピースに割れたものでも程度により修復は可能なようですが価格がそれだけ高くなります。

 

初心者用の金継ぎセットも8000円程度から販売されており、手軽に、ご自身で行う事も可能です。

 

また、慣れれば、材料を揃える事で自分にあった金継ぎを行うことができます。

材料・道具は、漆、小麦粉、金粉、筆。

 

「いきなり一人でやるのはちょっと」と、いう方は金継ぎの体験教室。金継ぎの業者、工房でも体験教室を開いているところもありますし、

 

最近は陶芸の延長で趣味でやる人も多いとか。

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銀継ぎ、木製、ガラス、修復にもいろんな手法がある。

金継ぎのほか銀を蒔く「プラチナ継ぎ」など他の金属粉で仕上げる方法もあります。もちろん、こだわれば磨きなどを施し綺麗に仕上げてくれます。

 

金継ぎは陶器だけだと思われがちですが、実はガラスや木などの素材でも補修する事ができます。

 

伝統的な本漆を使う手法の他、樹脂などを用いた金継ぎの方法(樹脂により接着できる素材なら基本的には何でも使用できる)もあります。

 

日本では、欠けた食器は運気を下げる、縁起が悪いと広くいわれていますが、ものを大切にする文化もあります。

 

そして、金を蒔いた時に現れる新しい表情や味わいを楽しむ文化もあります。

 

この技法には単なる修理・補修としての側面だけではなく、一度壊れたものに新たに命を吹き込むような別の価値観をも生み出す事も。

 

思い出の品、気に入っている品を割れや欠けで諦めてしまう前に金継ぎで再生するのもいいのではないでしょうか。
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Posted by MIC