鏡餅ちを乗せる台座の名前は三方 お寺では三宝と呼ばれます なぜ鏡ってついてるんでしょう
お正月やお祝いのとき、神仏にお供えするのが鏡餅です。
今では縁起物としてよりも、お正月の飾り物として定着している感がありますが、鏡餅には色々な願いが込められた深い意味があります。
そんな鏡餅の意味や、正しい飾り方などをご紹介します。
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鏡餅と三方の切っても切れない関係?その意味を知ってる?
正式な鏡餅の飾り方は、半紙を敷いた白木の三方に重ねた丸もちをのせ、丸餅のまわりに橙や裏白、昆布やゆずり葉などの縁起物の海の幸と山の幸をお供えします。
三方とは、鏡餅を乗せる台のことで、神道の神事において使われる供物をのせるための台です。
なぜ三方と言うのかというと、単純に
台の三方向に穴があいていることから。
ですが、この三方、お寺にある場合だと
三宝と呼ばれます。読み方はどちらも”さんぽう”
これは仏教の需要な要素、仏・法・僧を3つの宝と見なすことから来ているそう。
なんでお寺での読み方と世間一般での読み方が違うんでしょうか。
宗教は一般人との境界を作りたかったのでしょうか。それとも一般人が境界をつくりたかったのでしょうか。
ちなみに飾り方穴のない側を向こう側に、穴の開いた側が手前に来るようにして飾ります。
三方の上には四方紅(しほうべに)か奉書紙を敷き、その上に餅を置いて天地四方を拝して災いを払い、一年の繁栄を祈願します。
三方の上には、数々の縁起物が載せられていますが、その品物ひとつひとつにそれぞれ意味があります。
・譲葉(ゆずりは):新葉が出てから古い葉が落ちるので、新旧相ゆずる(家系の永続の繁栄)という縁起を祝う。
・昆布(こぶ):よろこぶ(喜ぶ)との語呂合わせ
・裏白(うらじろ):長寿を祈願する、裏表がないなどの意味がある
・海老:腰が曲がるまで健康で長寿であることを願う
・御幣(ごへい):四方に大きく手を広げ、家の繁栄や商売繁盛することを願うとされる
橙(だいだい):実が木についたまま年を越すところから「代々」の語呂合わせに掛けて縁起を祝う
上記のように、三方の上にこんなにもたくさんの縁起物が乗せられているのが鏡餅です。
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12月になるとスーパーの店頭に簡単な鏡餅のセットがたくさん販売され、それなりに豪華でお正月気分を味わうことができます。
ただ、本物の白木の三方に鏡餅を乗せて飾ると趣も貫禄もあり、「日本のお正月~!」という気分になれます。
ネットの通販で数千円程度から、1万円程度の物まで様々な白木がありますから、試してはいかがでしょうか。
餅だけなのに鏡餅!どうして鏡がついてるのか?語源はここからだった?
餅なのになぜ鏡餅と、「鏡」がつくのを不思議に思いますよね。
どうやら鏡というのは昔、神様に感謝の気持ちを表すものとして、捧げられていたもののようですね。
昔の鏡は丸型で青銅でつくられたものばかりだったそうです。
なので、鏡餅ちの語源は昔の鏡に由来するということです。
昔の鏡というのは丸い形をした銅の鏡で、鏡は天照大神から授かった三種の神器のひとつとされています。
そのため、伊勢神宮などのほか、鏡をご神体としているところがたくさんあります。
お正月の行事は、新年の神様を迎えてもてなし、見送るためのものですが、お迎えした「年神様の居場所が鏡餅」とされています。
鏡餅は年神様の依り代ですから、ご神体としての鏡を丸い形のお餅であらわし、「鏡餅」と呼ばれるようになっています。
また、丸い餅を2段重ねるのは、大小2段で月と太陽を表していて、円満に年を重ねる、夫婦和合などの願いが込められています。
喪中でも飾っていい?鏡餅の飾る場所と仏壇への注意点とは?
鏡餅の飾り方の注意ですが、喪中の間は基本的にお祝い事の行事はしませんから、鏡餅も飾りません。
鏡餅を飾る場所は床の間があれば床の間に飾ります。
床の間がなければ、普段お客様をお通しする部屋か、あるいは玄関に飾ります。
家の中に適切な場所がない時は一番清らかな場所として、仏壇に飾ることもあります。
時代とともに鏡餅の飾り方も変化していますが、あくまでも神様をお供えしている品だということを心にとめて飾りましょう。
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鏡餅に生えた困ったカビ!丸洗いよりも有効なカビを落とす方法とは?
鏡餅を飾る期間は、松の内の期間の1月7日とする関東と、1月15日とする関西があり、その日を鏡開きとしていますが、その間に鏡餅にカビが生えて困ることがあります。
水分や栄養も豊富な餅は、とてもカビが生えやすい食品の一つです。
特に鏡餅は、栄養となるデンプン、表面は乾いても内部には水分がたくさん含まれています。
さらに暖房された部屋に置かれた鏡餅は、カビの生える条件が揃っています。
鏡餅にカビが生えてしまったときの上手な落とし方としては次のような方法があります。
・カビを拭き取る
濡れたキッチンペーパーなどで軽く拭きとります。乾いたペーパーはカビの胞子が舞いやすいので気を付けてください。
・水に一晩漬け置く
一晩水につけておくと少し柔らかくなりますから、包丁やヘラでこすってカビ落とします。
・レンジで加熱する
カビが舞わないようにラップで包んでレンジで加熱します。加熱時間は鏡餅の大きさによって違ってきますが、およそ20~30秒加熱して指で押せる程度にします。
柔らかくなり過ぎると切りにくくなりますから気を付けてください。
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