ナショナリズムの反対語はコスモポリタニズムの方が共感できる
※ここで書いているのは、あくまで個人的な意見です。ご理解いただけますようお願いします。
”ナショナリズム” について
最近いろんなところで見る「ナショナリズム」について、歴史などを紐解きながら、いろいろと見ていきたいと思います。
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ナショナリズムはどんな風に形成されていくもの?
まず、「ナショナリズム」の起源からですが、英語の「nation」の語源であるラテン語「natio」には「生まれ」という意味があります。
確か化粧品のブランドの名前に使われているのをどこかで見たことがありますね。確かオーストラリアのブランドです。
言葉の意味は時代で変化して「ネイション」は ”人々・親族・部族・階級・群衆” などの意味を持つようになります。
この「ナショナリズム」という言葉の概念っていうのは基本となる意味があっても、広く民衆たちの団結した精神から、国家への忠誠といった具合に幅が広いものです。
小さな民族の歴史や文化から生まれた「原初主義」と、個人の自由を確立しようとする「近代主義」とで見解が全く違います。
近代史でいうと、18世紀後半あたり、フランスから近代主義は盛んになっていきました。
1789年のフランス革命から始まり、かのナポレオンがその近代主義の根本的な考えを受け継ぎ、ものすごい勢いでヨーロッパ全土に広がっていきました。
でもナポレオン失脚後は、団結を恐れて一時に抑えつけられた背景もあります。
こんな感じで、ヨーロッパを中心に起源し、後にいろんな場所で人々は植民地からの独立を謳い、それが世界へと波及していったものと思われます。
「ナショナリズム」は日本語では広く一般的に「民族主義・国家主義」と表現されますね。でもこの解釈・表現も内容によって変わってきます。
国民が自分たちで声を上げるのか、
国家が主導になって主張する国民の感情なのか。
言葉は同じでも性質は全く異なる点に注意が必要です。
郷土愛
ちなみに、「深い思い」という点では完全に合致すると思われますが、”愛国心・郷土愛”を意味する「パトリオティズム」は「郷土」に対しての強い気持ちが込められているものなので、「ナショナリズム」とは区別されています。
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ナショナリズムは危険?
「ナショナリズム」には一概ではありませんが、良い点と悪い点の二つが存在すると思います。
まず良い点。それは、地域への愛着や誇りが芽生えることですね。地元・自国を愛するからこそ心の底から声を上げる。これは当然で、時には必然ですね。
次に悪い点。それは、時に民衆たちを過剰にあおり、自分への利益誘導に繋げることです。
政治家たちによく見られることですが、権力者が偉そうに民意を煽ることは決してあってはならないことだと思います。最近のメディアにもちょっと言えることだと思います。
これらの二点を考えると、思想的には十分に成立しますが、そこに権力や個人利益のようなものが含まれてくると危険性は増すと思います。
民意を逆手にのし上がるもの、利用するものなどが蔓延るようでは民主主義の中心となる考えを揺るがすことになりかねません。
もちろん、それらを見極める冷静な判断は個人個人に委ねられることになっていくので、自己の責任というものに繋がっていくことにも注意しなくてはならないと思います。
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ナショナリズムの反対語って?
「ナショナリズム」の反対語として、時に使われるのは「コスモポリタニズム」という言葉です。
大きな意味としては「世界主義」を掲げること。全世界の人々は同胞であり、仲間であるという考え方です。
個人的には大いに共感出来ます。広い目で見れば、国や宗教、性別・職業、数ある違いがあれど、皆等しい星に住む「地球人」であるというのが持論です。
共通認識を高め、相互理解に取り組めば争いごとはなくなる。戦争根絶も絵空事ではない気がします。
でも、今の人類の言動などを見ると、自国第一主義だの、反対意見に対する排斥活動だの、およそ程遠い位置にいます。
本当の平和を願うのであれば、他者を蹴落とす前に理解することに努めてもらいたいです。
自国を優先し、他者を踏みつけてまでのし上がるのか?
無責任に他者を罵倒し、優越感に浸るのか?
いずれも本来の人間が持つ本質から外れているように思えます。
人が愚かな存在だというのであればそれまでなんですが、みんな「地球」という共通の船に乗って、「宇宙」という大海原を漂っているのです。
互いを助け合い、共存共栄の未来を築くためにも、もっと本質をとらえる「眼」が必要なんじゃないかと思うんです。
何が良くて何が悪いと決めつける前に、何をすべきかを冷静に考え、その上で行動に移していかなければならないと思います。
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