ナショナリズムの反対語はポピュリズム(平民主義)とも言える

ナショナリズムとは
ナショナリズムは簡単に言えば愛国心で、民族や母国を愛する精神と言ってもいいと思います。
個人レベルで例えて言えば東北の兵庫などとてつもない地震や津波の災害に遠く離れた九州や他国から縁もゆかりもない方々から「募金やボランティアで助け合う」この気持ちや行動がナショナリズムの一つの原点でもあります。
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国どうしでのナショナリズムを例えて言えばお隣の朝鮮半島での出来事に対して九州は東北などより地理的にははるかに近いのですが、韓国が北朝鮮かアタックされても日本人が「何とかしよう」との感覚が起きないのが大半です。
このように日本人として日本のことが自分のことと等しく受け入れる感覚が起こりうる、これがナショナリズムじゃないでしょうか。朝鮮半島に及ぼしている感覚とは違い、朝鮮半島とは異なるナショナリズムです。
ナショナリズムとはこのような背景にあり「それぞれの国で何らかの経緯で出てきた思想、信条であり、これを無理に理屈づけようとするのはとても難しいか無意味ではないか」と言われています。
ナショナリズムの危険性
ナショナリズムの危険性は歴史が示しています。
日本の歴史をたどってみれば江戸の封建時代が崩壊して明治時代に入り、その時代の対外侵略を防止するため、富国強国を目指し、それが朝鮮を支配下に収めようとし、
日清戦争や日露戦争(1904~1905)へと突入し、発展して、英米仏独と並んで世界の五大国の仲間入りを果たしたのです。
その結果、さらに、大東亜戦争になり、敗戦の憂き目になったのです。国粋主義というナショナリズムに走ったのです。
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ナショナリズムの反対語?
ナショナリズムの反対語は、ポピュリズム(平民主義)とかグローバルリズム呼ばれているようですが、広い意味で自由民主主義と考えていいと思います。
大東亜戦争のように唯一の思想信条を徹底的に教育宣伝して展開したのがナショナリズムの一つの形です。
民主主義はすべての制度仕組みを自由な思想で選挙で運営する社会です。
具体的例はお隣の国々や中東紛争国の現状にありますし、世界が危険にさらされているのも広く言えばナショナリズムの具体例です。
ナショナリズムが原因の残虐は今でも続いてる
世界規模でみるならナショナリズムとして一番思い出されるのは、ナチス(国家社会主義労働党)かもしれませんね。
これは人類史最悪の理念だったかもしれません。個人の思想信条を国家で統一する、つまり一党独裁体制で政治を管理しようとしたのですから。
ドイツのナショナリズムとしてゲルマン民族を優れた人種として扱い、スラブ系(ロシア人)やユダヤ系の人々を劣った人種として扱った思想。
ナショナリズムで国民(民族)を煽り立て、他の人種を抹殺することを実践したことは衝撃的でしたが、実は21世紀に入った今でもアフリカの国々では民族間の争いは絶えなていないし、規模は違えど同じことは今でも起きています。
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確かにゲルマン民族は優れていたのかもしれない。ドイツ国民のナショナリズムを結集することで集団心理が機能したことは社会学という観点からは注目に値するでしょう。
でもドイツのナショナリズムが自由主義や共産主義と一致しないことは、敗戦で証明されました。
日本もまた天皇制のもとにナショナリズムで国民を集結していました。ここで鬼畜米英思想が先行し、大東亜戦争にまで発展したのです。
過去のナショナリズムの悪い例はだいたいが経済の国家危機がきっかけ
思想を国家で管理しドイツと同じように自由主義や共産主義を否定していた。
でも日本とドイツのナショナリズムは国家危機で誕生したとも言えます、経済破綻がきっかけとなったので、民族意識の思想というよりは、やはり貧困や不安が招いたことだとも言えます。
苦しい経済状況の中の国民は、心理的に集団をまとめる思想や理念をを具体的な対象に求める。これがドイツ国民にとってはナチス党であり、日本では現人神(あらひとがみ)であった。
現人神(あらひとがみ)とは「人間の姿をした神」「神のような人」という意味。
ナショナリズムの思想では、このシンボル・象徴を必要としていたのです。疲弊した国民感情に答えるかのようにナショナリズムが台頭して集団行動をするようになります。
この状態のリーダー達は、戦争という手段で問題を解決しようとしたのだけど、ナショナリズムのもとの国家総動員は、結果として自由主義や共産主義陣営に敗北しました。
まとめ
ナショナリズムについていろいろ思うことはありますが私は必ずしもナショナリズムが悪いわけではないと思います。
ナショナリズムという集団行動で政治的決定することが「悪」という形で歴史的に残ったのは事実ですが、ナショナリズムは国民感情として愛国心として必要だとも言えます。
でも「愛国主義」と結びつけるとことは危険ということでしょう。
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