薩摩おごじょの由来 どんな性格や特徴の人をそう呼ぶの?
薩摩隼人や薩摩おごじょって何だろう?その由来を調べてみました。
大河ドラマなどで注目されるようになった「薩摩隼人」や「薩摩おごじょ」ですが、その意味って知ってます?
鹿児島県出身の方に言わせたら「何で知らんの?」と言われちゃいそうですけど(笑
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そこで西郷隆盛人気の高い今こそ、この薩摩隼人や薩摩おごじょの由来を調べてみました。
薩摩隼人ってスーパースター?
まず薩摩隼人ですけど、なんとなく人の名前っぽいですよね。
隼人って名前の男の人結構いますし。
でも、調べてみると、古代の日本にいた部族の名前だったんですね。
それも大和朝廷の頃というから、5世紀頃の話ですよ。
隼人と言われる部族は、現在の鹿児島や宮崎辺りにいました。
彼らは勇猛敏捷(ゆうもうびんしょう)で、能力が高く、頼りがいのある男たちでした。
敏捷(びんしょう)というのは理解と判断力に優れてて、その上動きも早いことを表します。
ムキムキに体の鍛え上げられた、イケメン集団だったりして^^
当時の大和朝廷と争ったこともありますが、その後は朝廷のために尽力します。
頼りになる部族だと国からも認められるような人達というわけです。
しかし世の中が封建社会になり、部族という認識もなくなって、いつしか隼人は伝説の部族になってしまったそうです。
でも、ですよ。
朝廷からも認められるほど、頼りがいのある男って格好良くないですか?
頼りがいのある芯のある男、それが隼人。
これが薩摩隼人の由来になっているのです。もともとは鹿児島で生まれた、特に頼りになる男衆を呼ぶ言葉だったのです。
でも今では鹿児島出身の男性を総称して呼ぶようになりました。
鹿児島生まれの男性は、西郷隆盛さんのように真っすぐで素直で、愛らしい、頼りになる気質だから、ということなのです。
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薩摩おごじょは芯のある奥様たち
さらに鹿児島生まれの女性、こちらは薩摩おごじょと言います。
おごじょ?おこじょじゃないのって?
違います。
おこじょって言ったら、イタチ科の動物です。
おごじょです。
この濁点が大切なんです。
おごじょの由来は、平安時代にさかのぼります。
平安時代、女性のことを「御々」と書いて、おごう、もしくはおごと呼びました。
このおごうが薩摩訛りによって、おごじょとなりました。
これが鹿児島生まれの女子を、薩摩おごじょと言う有力説です。
また、別の説もあります。
「御互助」と書いておごじょと呼ぶことがあるんです。
互助とは救い合うこと、助け合う一助を言いますよね。
女性同士助け合ったり、夫を陰でしっかり支えたり、芯のある奥様を呼ぶというところから薩摩の賢い妻という意味で、薩摩おごじょというという説です。
いずれにしても、芯があって優しくて気立ての良い最高の女性に、誉め言葉として使われるのが薩摩おごじょのようです。
こちらも現在は、鹿児島出身の女性を総称する言葉として使われています。
こんな風に特徴的な誉め言葉に使われる薩摩隼人、薩摩おごじょですけど、じゃあその名前の由来になった隼人族はどこにいったのでしょう。
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薩摩隼人は今でも存在するの?それとももう過去の歴史話?鹿児島県民の認識は?
いますよ、今も。
九州の、とくに鹿児島県の男性の心に。
実際のところは、社会が変化するにつれ部族制もなくなって、社会に溶け込んでしまっているようです。
でも隼人族の勇ましいその思いは、鹿児島に生まれ育つ全ての鹿児島県民に引き継がれています。
もう一つ言えば、隼人族のような部族は日本各地にいたそうですよ。
しかし薩摩隼人だけ、今でも受け継がれているのか。
これには「火の国薩摩」という言葉が関係しています。
炎のように燃え盛る気風が薩摩の特徴なんです。
ちょっとマニアックな話なんですけど、剣術に示現流って右上方に構える特徴的な流派があって、薩摩では古くから武士にこれを教えていました。
「チェストォ!」って気合で、まるで炎のごとく振り下ろし、初太刀から相手の脳天を破壊する位の威力で振り下ろし、かの新選組も恐れていました。
その示現流の炎のような構えは、まさに薩摩の燃える炎のようだと言われています。
こうした荒々しい炎の流派を用いるほど、薩摩は熱い気質であり、これが古代隼人の気質であるということです。
愛すべき故郷の先人の気質を受け継ぐということでしょう。
だから鹿児島の人は、薩摩を愛し、大切にしているというわけです。
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まとめ
もちろん鹿児島県だけじゃないですよね。
日本人は郷土愛に満ちています。
これからも、そんな美しく愛すべき日本の歴史を調べてみたいですね。
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