世界で一番大きなゴミ捨て場。太平洋にゴミ波。

日本とハワイのちょうど真ん中あたりに「環流」があって、大~きな範囲で円を描くように流れている海流があります。
その海流に沿ってベルト状にわんさかわんさかゴミが浮いてるらしいんですが、
さらにハワイの向こう側の太平洋、アメリカ・カリフォルニアにかけての環流領域では、
もー-っとものすごい量のゴミが浮いているらしく「地球最大のごみ蓄積所」と呼ばれています。
ゴミが土地と化する
カリフォルニアのある海岸ではゴミの蓄積が3mを超えててもう土地の一部と化してるよう。その大量のゴミは環流からはずれて流れついたもの。
でもどこから来てるかといえばやっぱり近辺の地上からなんですよね。
だってほとんどがプラスチックだっていうんですから。
北アメリカからかもしれないし、南アメリカからかもしれない、ポリネシアの島々から来たかもしれません。
その3mにも及ぶゴミの山はほんの一部で、太平洋の環流に浮かんでいるのはもう計り知れないほどだそうです。
ゴミの80%を占めるプラスチックは分解されるのに最低でも400年くらいは余裕でかかる(中には1000年以上かかると言う科学者もいます)
しかもプラスチックは生分解(微生物がほぼ完全に分解してくれること)されずにただただ小さな欠片となるだけなので、海にいる生物がそれを食べていることすら気づかない。
そんな状況になっているのです。
そしてそんな魚類を私達が食べる。
今週どこかで食べた「しゃけ」の胃袋にはプラスチックが入っていた可能性が十分ありえます。
この小さく小さくなったプラスチックのことを「ナ−ドル(nurdles)」といいます。
お米くらいの小さな欠片で、なんか昔、枕の中に入ってたパイプのようなイメージです。今でも売られてるのかな?
人が発明して消費したプラスチックは結局のところ私達のところに巡り巡って戻ってくるんですね。
魚類は一応内蔵を取り除いてから料理されることがほとんどたど思うので
直接プラスチックの欠片ナ−ドルを人間が食べることは避けられるかもしれません。
が、しかしですね。プラスチックの原料は石油なんです。
なので私達は何かしらの経緯で魚類を通して石油を摂取していると、
極端ですが、そうなるわけです。
すぐさま太平洋のベルト状に浮かぶ大量のゴミをすくい上げてきれいにする必要があります。
国々でやると、”これはあんたらの海域から流れてきたから金払え”とか、
”税金はほとんど政治家の給料にもってかれるので、海をきれいにする予算なんて私の国にはありません”
とかぐだぐだ解決しない議論になるので、
独立した世界機関が舵をとって進めた方がいいかもしれませんね。
またしかし、これも結構無理な話のようです。
みなさんトロール船て知ってますか?
漁業使われる船で網を海の底あたりまで沈めて魚を捕る時に使われるものです。

結構大きな規模の船です。
太平洋のゴミベルトのクリーニングはそのトロール船を使っての作業になると思うのですが、
研究者の見解では50艘以上のトロール船を365日フル稼働させても1%くらいしかゴミを除去できないだろう、とのこと。
1%って。。。
ゴミをすく上げている先からまた新しいゴミが環流に流されてきそうです。
解決への道はゴミをすくい上げつつ、プラスチックを使うことを辞める。これ以外にあるでしょうか?
生分解されるプラスチックへの理解が足りない
一方で科学技術は進み最近は、生分解されるプラスチックの開発もされています。
というか元々パッケージとか袋とか植物や穀物を原料としたものが主流だったんですけど、
石油を原料としたものの方が安くて早くて、しかもいろんな形で製造出来ちゃうもんだからお金儲けビジネスとしては石油ペースの製品に移行するのは自然な事だったわけです。
でもでも、時代は変わり環境保全を意識する人も多くなってきました。
プラスチックの脅威も大分一般市民の中で意識されるようになってきました。
そこで生分解されるプラスチックのへ焦点がまた当てられてきているのです。
最近は紙コップとかプラスチックっぽいけど生分解性のフォークとかナイフとかよく見かけますね。
でもやっぱり問題点はあって、生分解性は生分解性でもただ捨てれば微生物によって分解されると思いきや、そうではありません。
生分解性の物質は集めて堆肥や培養土の中で一定期間(3ヶ月以上)堆肥化させて、ちゃんと条件を満たした環境がなければ分解されないのです。
ただぽいっと捨てれただけじゃ他のプラスチックと同じで運が良ければ分解され、
放ったからしじゃ何十年も何百年もそのまま存在することになります。
選ぶ人、買う人、使う人のきちんとした知識と行動力と責任感がなければなーんの利点もありません。
悲しいですね。
情報や知識を共有して少しでも多くの人が、ゴミを減らす努力をしてくれるのを願うのみです。
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参考サイト:
https://www.greenpeace.org/static/planet4-eastasia-stateless/84075f56-biodegradable-plastics-report.pdf
https://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acs.est.8b02963?af=R&
https://www.youtube.com/watch?v=mkfAnQtIUCw