台風の時に用水路の様子を見に行くは”愚行”じゃない農家の死活問題だったりするのです

 

台風が直撃すると必ずと言っていいほどニュースに挙がってくる人的被害のひとつに、『高齢男性が用水路の様子を見に行くと外出したまま行方不明となり・・・』ってありますよね?毎年聞くニュースです。

 

それを聞いた多くの人々は、『毎年同じことで人が亡くなっているのに、なんでこんな危険なときに用水路を見に行くかな?』と疑問を抱くことでしょう。

 

スポンサーリンク

 

都会の人にはわからない農家ならではの事情がある

 

田畑の周りに張りめぐらされている用水路、大元は大きな一級河川から堰(せき)と呼ばれる大きめの用水路に水を引き、さらにそこから分岐して小さい用水路にとなって田畑に張りめぐらされます。

 

この流水量の調整は、全て水門で行なっています。

 

大きな水門は都道府県地区町村や委託業者などが管理していますが、末端の支流の方になると水門というよりは自家製やホームセンターなどで売っているただの板だけで調整している場合が多く、それは周りの農家が管理している場合がほとんどです。

 

台風ともなれば大元の河川が増水しますから、当然にして支流の用水路も増水します。
こんな時、その水門の微調整が非常に重要になってくるのです。

 

大きな川だったり用水路なら氾濫することはそうそうないですが、小さい用水路は許容量が少ないので容易に氾濫します。

 

特に台風による大雨時は流木などの異物が多いので、これが末端の小さい用水路で詰まってしまうのです。歩いてまたげる程度の用水路でもなめてはいけません。

 

ひとたび氾濫を起こせば、みるみるうちに周りが洪水を起こします。

 

農家にとってこれは命とり。

 

毎日毎日休むことなく育て上げた農作物を破壊されてしまうなんて悲しすぎます。

 

趣味程度の家庭菜園ぐらいならまだしも、農業で生計を立てている人も多く、作物がパーになってしまえば死活問題です。

 

また、市場に出回るものも少なくなってしまうので都市部で暮らす人たちにも影響を及ぼす場合もあるでしょう。

 

そのような事情もあって、彼らは用水路に行くのです。ニュースでは単純に『用水路の様子を見に行った』と言うだけですが、実はそれだけではないのです。

 

自分や周りの農家が困らないようにきちんと管理しているのです。

 

持ち回りの当番制でやっている場合もあるでしょうし、もしかしたら周囲で一番若いのが自分だからといって率先してやっている人もいるでしょう。

 

間違っても彼らのことを『愚行』などと思わないでください。

日本の農業はこういう人たちが命がけで支えているのです。

 

スポンサーリンク

 

3つの台風タイフーン(typhoon)の語源って

 

台風とTSUNAMIのように日本語が元になったのかなと漠然と思っていたのですが、どうも違うで語源は中国、アラブ、ギリシャのいずれかと言われています。

 

ちょっと調べてみたのでここにまとめてみます。

 

【アラブを語源とする説】

アラビア語でぐるぐる回るという意味の「tufan」が語源でありtyphoonとなり、中国を経由して日本へ伝えられた。9〜10世紀のアラブ人は航海を通じてインド洋から東アジアの地域に広く精通していたため、幾度も台風の洗礼に会ったとのことです。

 

ギリシャを語源とする説

 

ギリシャ神話の風の神であるテュポンを「typhon」つづり、それが伝わる過程でtyphoonとなり、シルクロードから中国を経由して日本へ伝えられたという説。

 

テュポンは天空神 「ゼウス」と戦った風の神で怪物、ゼウスと同じくらいの強大な力を持っていたと言われています。でも結局「ゼウス」には負けてしまうんですけどね。

 

ともあれこの「typhon]が中国でタイフンと発音されて、日本に伝わったというのが強力な説です。

 

中国を語源とする説

 

激しい風を意味するギリシャ語の大風がヨーロッパで取り入れられ、つづりが「typhoon」となり、それが再度中国へ入り、日本へ伝えられた。また、台湾の風で台風といつ語源も考えられるそうです。

 

日本船主協会によれば、昔は中国を語源とする説が有力でだったらしいのですが、最近ではアラブを語源とする説が有力とのことでした。

 

スポンサーリンク

 

3つの語源の僕の見解

 

確かにもし中国を語源として、シルクロードを行き来しながら広がったのであれば、インド洋で発生した台風をサイクロンとは呼ばないはずです。

 

残りの二つの説について、大昔では台風で大きな被害を受けるのは海で航海している人ですので、ギリシャよりも海に囲まれているアラブ地方を語源とする方が納得がいきますね。

 

アラブの人が台風を恐れている時に、ギリシャ地方からの旅人がtyphonという風の神の話をして語源となり、それがシルクロードを通して中国、日本へ渡ってきた。でも、アラブ地方では長い時間の中でtyphonの言葉は忘れ去られてしまった。

 

そう考えると歴史のロマンを感じますね。

 

今のところ台風と同じ意味の言葉にはタイフーン(typhoon)、サイクロン、ハリケーンがあります。

 

  • タイフーン ⇒ 太平洋北側 で発生した”熱帯性低気圧”
  • サイクロン ⇒ インド洋と太平洋南側 で発生した”熱帯性低気圧”
  • ハリケーン ⇒ 大西洋 で発生した”熱帯性低気圧”

 

のことを言います。

 

日本は太平洋北側に位置するのでタイフーンまたは台風ですね。

 

スポンサーリンク

Posted by MIC